ICF(国際生活機能分類)活用の試み

ICF(国際生活機能分類)活用の試み

障害のある子どもの支援を中心に

著者名 独立行政法人 国立特殊教育総合研究所
世界保健機構(WHO) 編著
ISBNコード ISBN4-921124-37-X C3037
判型/頁 A4判/184頁
発売日 2005年4月発売
定価
ICFは、障害のある人たちの生活を支える、従来の障害名にとらわれない新しい考え方です。国立特殊教育総合研究所が平成16年にWHOから翻訳権を得た「ICFチェックリスト」を始め、ICF活用に向けた基本的な情報、ICFを実際に活用した試み、ICF活用の可能性についてまとめた日本で初めてのICF活用の実践書です。

  • はじめに 〜本書の発行にあたって〜
  • 2001年7月のWHO総会においてICF(International Classification of Functioning, Disability and Health:国際生活機能分類)が採択され、2002年には日本語公定訳が発行されました。また、2002年12月の「障害者基本計画」では、ICFについて障害の理解や適切な施策推進の観点からその活用方策を検討する旨が述べられています。
  • そのことを受け、障害のある子どもたちの教育についてのナショナルセンターである独立行政法人国立特殊教育総合研究所においても、研究・研修・教育相談・情報普及・国際交流等の各事業を通してICFの活用について検討を進めてまいりました。その一環として2004年2月にWHOがWeb上で公開しているICFチェックリスト「ICF CHECKLIST Version 2.1a, Clinician Form」の翻訳権を得て、この度、本書の中で日本語訳版として世に送り出すことにいたしました。
  • 障害のある子どもたちの教育は、従来の視覚障害・聴覚障害・知的障害・肢体不自由・病弱・身体虚弱・言語障害・情緒障害のある子どもたちへの「特殊教育」からLD・ADHD・高機能自閉症のある子どもたちも含めた「特別支援教育」への移行が進められています。その中においては、一人一人の教育ニーズを把握し、そのもてる力を高め、生活や学習上の困難を改善又は克服するために適切な指導や必要な支援を行うことが重要視され、そのことを推し進めるためには、学校の中だけでなく、子どもを中心にして、子どもたちにかかわる多くの専門職、家族との連携が必要不可欠なものとなります。ICFには、従来の障害ではなく、生活上の困難さに注目すること、多くの専門職種間の共通言語となりうること、といった特徴があります。その意味で、ICFの活用については、これからますます注目されることと思います。
  • 我が国において、そしてもちろん障害のある子どもたちへの教育の分野についても、実際のICFの活用については、まだ緒についたばかりです。その中においても、少しずつではありますが各地での取り組みが確実に始まっています。今回は、多くの方々の協力を得て、様々な活用の取り組みの様子を寄せていただきました。また、障害のある当事者やご家族を含め、教育の分野以外の多くの方々からもご協力をいただき、それぞれの思い、取り組みの実際、今後の可能性等、多くのご紹介をいただきました。
  • こうして、多くの方々からのご協力を得ることによって、本書を発行するに至りました。実際の活用方法等については、まだ検討段階であり、多くの方々から忌憚のないご意見を賜れば幸いです。このことが、障害のある子どもたちの自立・社会参加、そして家族や子どもたちの支援にかかわる多くの方々に対して少しでもお役に立つことを願ってやみません。
  • 2005年2月
  • 独立行政法人 国立特殊教育総合研究所  理事長 細村迪夫
  •  
  • 目次
  • 序 論 本書を活用していただくために
  • 第1章 ICFの活用に向けて
  • 第1節 ICF活用の重要性
  • 第2節 ICFを活用するために(試案)
  • 第3節 ICFチェックリスト(日本語訳版)
  • 第4節 ICF Checklist Version 2.1a, Clinician Form (ICFチェックリスト原文)
  • 第2章 ICF活用の取り組み
  • 第1節 多職種間連携のツールとしてのICF実用化の試み
  • 第2節 知的障害と肢体不自由を併せ有する児童へのICFの適用例
  • 第3節 ICF:高等部における移行支援での活用
  • 第4節 ICFと個別の教育支援計画
  • 第5節 評価ツールとしてのICF活用例
  • 第6節 自閉症の子どもの支援への適用例―ICF CY活用の試み―
  • ミニギャラリー
  • 詩「羽田空港」
  • 陶芸「鈴」
  • 版画「たいこドンドコドン」
  • 水彩画「自画像」
  • 色鉛筆画「しょうたいじょう」
  • 水彩画「動物」
  • 油絵「龍平の仕事」
  • 色鉛筆画「人魚」
  • 第3章 ICF活用の可能性
  • 第1節 当事者から見たICF活用への期待
  • 第2節 家族の視点から見たICF―家族と専門家が「一緒に」考えるツールとしてのICF―
  • 第3節 ICFモデルを使った軽度発達障害の理解と支援
  • 第4節 個別の指導計画へのICF活用の可能性―リハビリテーションスタッフとの連携を中心に―
  • 第5節 個別の教育支援計画へのICF活用の試み―学校内外での組織的な取り組みを目指して―
  • 第6節 ICFの地域支援への活用
  • 第7節 リハビリテーション医療におけるICF活用の可能性と特別支援教育への応用
  • 第8節 福祉・介護分野におけるICF活用の可能性
  • 第9節 保健分野におけるICF活用の可能性―ヘルスプロモーションとの関連において―
  • 第10節 職業リハビリテーションへのICFの活用
  • 第11節 職場実習事業の実践事例をICFの視点で検証する
  • 第12節 電子化によるICF活用の可能性
  • 総 括 まとめと今後の展望
  • ICF関連資料一覧 

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Information

【TV放送】
『はるの空』の著者、聴覚障害者の春日晴樹さんとその家族が 10/26(土)21時30分〜Eテレ「阿佐ヶ谷アパートメント」 に出演します。
【イベント】
春日晴樹さんが9/ 21(土)にHTB北海道テレビのイベントでトークショー。『はるの空』も販売。
【TV放送】
はるの空 聞こえなくても、できるんだよ『はるの空』の著者、春日晴樹さんのドキュメンタリー(日本テレビ9月1日(日)24:55〜ほか)。
【イベント】
日本育療学会第28回学術集会2024.8/10(土)開催
【イベント】
キャリア発達支援研究会 12回年次大会(青森)2024.11/30・12/1(土日)開催
【イベント】
第49回 淑徳大学 発達臨床研修セミナー2024.8/3・4日(土日)開催 
【TV放送】(YouTubeも配信)
テレメンタリー2024「世界一きれいな言葉」全国放送! 『はるの空』の著者、春日晴樹さんのドキュメントです。「手話」のこと理解できます。
テレビ朝日2/3(土)午前4:50~、朝日放送テレビ2/4(日)午前4:50~、北海道テレビ放送2/4(日)午前10:30~
【イベント】
第48回 淑徳大学 発達臨床研修セミナーが2023年8月5・6日(土・日)に開催されます。
肢体不自由教育2023年259号
『発達に遅れがある子どものためのお金の学習』
『特別支援教育における学校・教員と専門家の連携』
『かゆいところに手が届く重度重複障害児教育』
書評が掲載されました。
『発達に遅れがある子どものためのお金の学習』
『特別支援教育における学校・教員と専門家の連携』
『かゆいところに手が届く重度重複障害児教育』
週刊教育資料 第1691号2023年2月20日号
『発達障害・知的障害のある子どものSNS利用ガイド』の書評が掲載されました。
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点字毎日新聞 第1251号
『視覚障害のためのインクルーシブアート学習』の記事が掲載されました。
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肢体不自由教育2023年258号
『障害の重い子供のための 各教科の授業づくり』書評が掲載されました。
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週間教育資料2023年1月16日 No.1687
『大人の発達障害 「自分を知ること」「人に伝えること」』書評が掲載されました。
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理科教室2月号 vol.818
(2023年02月01日発行)
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月刊人材ビジネス vol.438 (発売日2023年01月01日) 『労使関係法の理論と実務』
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『労使関係法の理論と実務』
北羽新報 2022.9.13
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『はるの空』春日さん夫婦の民泊運営についての記事が掲載されました。
『はるの空』
肢体不自由教育2022.257号
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『障害の重い子どもの授業づくり 最終章』
肢体不自由教育2022.256号
『自立活動ハンドブック第1巻〜第3巻』『障害のある子供の教育支援の手引』 の書評が掲載されました。
『自立活動ハンドブック第1巻』
『障害のある子供の教育支援の手引』
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『インクルーシブ教育システムを進める10の実践』 『知的障害教育における「学びをつなぐ」キャリアデザイン』 の書評が掲載されました。
『インクルーシブ教育システムを進める10の実践』
『知的障害教育における「学びをつなぐ」キャリアデザイン』
NHK総合(全国放送)「空知くん 3歳 〜空知の声は聞こえなくても〜」
本放送 4月1日(金) 午後7時30分-
再放送 4月2日(土) 午前10時55分-
『はるの空』の春日さんの家族を追ったドキュメント番組が放送されます。聴覚に障害のある両親と3歳の息子空知くんの成長記録です。
『はるの空』
特別支援教育研究2022年4月号『キャリア発達支援研究8 いま、対話でつなぐ願いと学び』の 書評が掲載されました。
『キャリア発達支援研究8 いま、対話でつなぐ願いと学び』
実践みんなの特別支援教育2022年4月号 『知的障害教育における「学びをつなぐ」キャリアデザイン』の 書評が掲載されました。
『知的障害教育における「学びをつなぐ」キャリアデザイン』
肢体不自由教育2022.254号 『インクルーシブ教育システム時代の就学相談・転学相談』の書評が掲載されました。
『インクルーシブ教育システム時代の就学相談・転学相談』
上毛新聞文化欄 2022.3.1
『視覚障害のためのインクルーシブアート学習』の記事が掲載されました。
『視覚障害のためのインクルーシブアート学習』
あとはとき第13号『視覚障害教育入門Q&A 新訂版』 の書評が掲載されました。
『新訂版 視覚障害教育入門Q&A』
琉球新報2022.3.3
『はるの空』春日さんの講演についての記事が掲載されました。
『はるの空』
特別支援教育研究NO.775
(令和4年3月発行) 図書紹介
『知的障害教育の「教科別の指導」と「合わせた指導」』
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特別支援教育研究10月号
(東洋館出版社)図書紹介
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『今日からできる! 小学校の交流及び共同学習』
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『教材知恵袋 自立活動編』
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知的・発達障害のある子のプログラミング教育実践
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肢体不自由教育245号
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